玄関前の階段や坂道は、毎日使う場所です。
これまでは問題なく歩けていても、年齢やケガをきっかけに、少しの段差が怖くなることがあります。雨や雪の日は滑りやすく、荷物を持っているとさらに危険です。
屋外用の手すりは、こうした不安を減らすための工事です。
ただし、手すりだけを付ければよい現場もあれば、階段やスロープ、床の滑りやすさまで直したほうがよい現場もあります。
この記事では、玄関前や屋外の坂道に手すりを付ける費用、依頼先の選び方、工事前に知っておきたい注意点をまとめます。
この記事は、外構施工店NextOne代表・JUNCHAM(齋藤順次)が、実務経験をもとに執筆・確認しています。
▶ 運営者プロフィールを見る
目次
屋外用手すりの費用相場
屋外用手すりの工事費は、一般的に7万~20万円ほどが目安です。
短い直線の手すりで、既存のコンクリートに問題なく固定できる場合は、10万円以内に収まることもあります。
一方、距離が長い坂道や、柱の基礎を新しく作る工事では、20万円を超えることも珍しくありません。
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|
| 玄関ポーチや階段に1~2m程度 | 7万~12万円 |
| アプローチや坂道に2~4m程度 | 10万~20万円 |
| 両側に設置する | 15万~30万円以上 |
| 転落防止用の格子やパネルを付ける | 15万~30万円以上 |
| 置くだけタイプを購入する | 10万~20万円前後 |
当サイトの実績による予算目安
実際に、エクスショップやガーデンプラス
では、屋外用手すりは、短い直線タイプなら工事費込み7万円台から掲載されています。実際の工事では、長さや基礎工事を含めて10万~20万円前後を見ておくとよいでしょう。
必要な長さ、柱の本数、曲がり、勾配、既存床の状態によって金額は変わるので、予算には余裕を見ておくと安心です。
費用が高くなりやすい条件
手すり本体の価格よりも、取り付ける場所の状態で費用が変わることがあります。
特に高くなりやすいのは、次のような現場です。
- 地面が土や砂利で、柱の基礎が必要
- タイルや天然石を壊して復旧する必要がある
- 坂道に合わせて手すりを加工する
- 手すりが長く、柱や曲がりが増える
- 既存のコンクリートが薄い、割れている
- 排水管や電気配管が近くにある
- 転落防止用の柵が必要
タイルの上から柱を固定できるように見えても、下地のコンクリートが十分とは限りません。
見た目だけで施工方法を決めると、後からぐらつく原因になります。
安全に関わる工事なので、現地調査を受けたうえで見積もりを確認することが大切です。
手すり工事はどこに頼む?
依頼先は、工事の範囲で決めると分かりやすくなります。
手すりだけならエクスショップ
玄関ポーチや数段の階段に、一般的なアルミ製手すりを付けたい場合は、エクスショップと相性がよいです。
\ お気に入りの手すりがみつかる /
エクスショップは、カーポートやフェンス、手すりなどの既製エクステリア商品を、商品と工事のセットで依頼できるサービスです。
商品がある程度決まっているため、価格を比較しやすいのが特徴です。歩行補助手すりだけでなく、傾斜地に対応した商品や転落防止柵も取り扱っています。
- 「階段はそのままでよい」
- 「手すりだけを後付けしたい」
- 「メーカー品を分かりやすい価格で付けたい」
このような人に向いています。
反対に、階段そのものを作り直す工事や、アプローチ全体の排水まで直す工事は、単体商品の設置だけでは収まりません。
その場合は、最初から外構全体を扱える会社へ相談したほうがスムーズです。
手すりだけを後付けしたい人は、エクスショップで商品と工事費の目安を確認してみましょう。
[エクスショップで屋外手すりの価格を見る]
階段やスロープも直すならガーデンプラス
手すりだけでなく、階段の段差、スロープ、土間コンクリート、照明なども一緒に工事したい場合は、ガーデンプラスが候補になります。
\ 外構リフォームを相談するなら /
ガーデンプラスは、既製品の設置に加えて、外構や庭のリフォーム全体を扱っています。
実際にガーデンプラスの商品ページでも、手すりだけの単体工事については、姉妹サイトのエクスショップへ案内しています。
使い分けはシンプルです。
- 手すりだけならエクスショップ
- 玄関まわり全体を直すならガーデンプラス
どちらが上という話ではありません。工事の範囲が違います。
玄関前に急な段差がある場合は、手すりだけで無理に対応するより、段差を増やして一段を低くする、踊り場を広げる、滑りにくい床へ変えるといった工事も含めて検討したほうが安全です。
階段やアプローチにも不安がある人は、玄関から道路までの写真を撮り、外構リフォームとして相談しましょう。
[ガーデンプラスで玄関まわりの工事を相談する]
現場が複雑なら地元の外構業者
長い坂道、擁壁沿いの階段、変形したアプローチなどは、地元の外構業者が向いています。
外構業者は、手すりだけでなく、地面の高さ、排水、基礎、階段の形まで見ながら施工方法を考えられます。
既製品がそのまま納まらない場所でも、現場に合わせた加工や下地工事を相談しやすいでしょう。
ただし、手すり1本だけの小規模工事は、会社によっては割高になることがあります。
職人の移動や現地調査に必要な費用は、工事の大小に関係なく発生するためです。
手すりだけならネット系の施工サービス、複数の工事をまとめるなら外構業者。この分け方が現実的です。
外構工事は、地域で施工実績があり、信頼できる業者を自分で見つけられるのが理想です。ただし、付き合いのある業者がいない場合や、探しても判断が難しい場合は、複数社の見積もりや提案を見比べて決める方法もあります。
「タウンライフ外構で複数社の中から相談先をさがす」
室内も直すならリフォーム会社
玄関の外だけでなく、玄関框、廊下、トイレ、浴室にも手すりを付けたい場合は、リフォーム会社が向いています。
建物の壁に取り付ける手すりは、外構工事とは必要な知識が異なります。
壁の下地や防水、建具との干渉まで確認しなければなりません。
介護保険を使う場合は、申請書類やケアマネジャーとの連携に慣れた会社を選ぶと安心です。
見積もりを依頼するときは、次のように確認しましょう。
介護保険の住宅改修に対応できますか?
手すり工事ができることと、介護保険の手続きに慣れていることは別です。
介護リフォームに慣れた業者かどうかは、実際に相談してみないと分かりません。複数社の提案を見比べ、介護保険への対応や説明の丁寧さを確認してみましょう。
「タウンライフリフォームで相談先を探す →」
置くだけタイプの手すりは使える?
置くだけタイプは、床や地面に穴を開けず、重いベースで手すりを支える製品です。
屋内用だけでなく、玄関前の段差や屋外で使える製品もあります。
たとえば矢崎化工の「たちあっぷ540」は、54cmまでの段差に対応しています。片手すりタイプの希望小売価格は約13万円、両手すりタイプは約19万円です。
工事がないため安いと思われがちですが、製品自体にある程度の重量がないと転倒によるケガのリスクが増えるため、結果的に固定式手すりと同じ程度の価格になることもあります。
置くだけタイプが向いているのは、次のような場合です。
- 賃貸住宅で穴を開けられない
- 身体の状態に合わせて位置を変えたい
- 固定工事の前に使い勝手を試したい
- 介護保険の福祉用具貸与を利用したい
介護保険では、工事を伴わない手すりは福祉用具貸与の対象種目に含まれます。対象になる可能性がある人は、購入する前にケアマネジャーや福祉用具貸与事業所へ相談してください。
すべての置くだけ手すりが自動的に介護保険の対象になるわけではありません。要支援・要介護認定を受けたうえで、ケアプランに位置付け、指定を受けた福祉用具貸与事業所から借りる必要があります。
一方、置くだけタイプの手すりは、長い坂道や転落のおそれがある場所には向きません。
ベースが通路を狭くしたり、つまずきの原因になったりすることもあります。
「工事が不要だから安全」とは限らないため、設置場所との相性が重要です。
介護保険を使うと自己負担を抑えられる
要支援または要介護の認定を受けている人は、手すり工事に介護保険の住宅改修費を使える可能性があります。
支給限度基準額は、原則として同一住宅につき生涯20万円です。ただし、転居した場合や要介護状態区分が3段階以上重くなった場合は、再度20万円まで利用できることがあります。
所得に応じて7~9割が給付されるため、20万円の対象工事なら自己負担は2万~6万円が目安になります。
ただし、原則として工事前の申請が必要です。
基本的な流れは次のとおりです。
- ケアマネジャーなどへ相談する
- 施工業者を選び、見積もりを取る
- 市区町村へ工事前の申請をする
- 確認後に工事を行う
- 工事後の書類を提出する
工事前には、見積書や住宅改修が必要な理由書、完成予定の状態が分かる写真などを提出します。工事後にも領収書や工事費内訳書、施工前後の写真が必要です。
先に工事をすると、給付の対象外になるおそれがあります。
介護保険を使いたい場合は、業者探しより先にケアマネジャーへ相談してください。
手すりを付ける前に確認したい注意点
使う人に高さを合わせる
屋外用手すりの高さは、床や階段の先端から70~90cm程度が一つの目安です。
国土交通省の高齢者向け住宅設計指針でも、階段や傾斜路の手すりについて、700~900mmの高さが示されています。
ただし、身長、姿勢、腕の動かし方によって使いやすい高さは変わります。
工事前に、実際に使う人が立った状態で確認しましょう。
カタログの標準高さだけで決めるより、握ったときに肩が上がらず、肘が少し曲がる位置を探すほうが確実です。
利き手だけで決めない
階段は、上るときと下りるときで使う手が変わります。
「右利きだから右側」と決めるのではなく、外出時と帰宅時の両方を想定してください。
身体の片側に麻痺や痛みがある場合は、本人だけでなく、理学療法士やケアマネジャーの意見も参考になります。
歩行補助手すりと転落防止柵は別
つかまって歩くための手すりと、高い場所からの転落を防ぐ柵は、役割が異なります。
階段の横に大きな高低差がある場合、細い手すりだけでは身体や子どもが下をくぐる可能性があります。
その場合は、縦格子やパネルが付いた転落防止仕様が必要です。
転落防止用途では、通常の歩行補助手すりよりも高い柵や、強い柱基礎が必要になる場合があります。
歩行を助けたいのか、転落を防ぎたいのか。
目的を見積もり時に伝えましょう。
床の滑りやすさも確認する
手すりがあっても、床が滑れば転倒の危険は残ります。
タイルが濡れると滑る、階段の先端が欠けている、夜になると段差が見えない。
このような場合は、滑り止めや照明も一緒に検討してください。
国土交通省の指針でも、屋外階段の安全性に加えて、滑りやつまずきに配慮した床仕上げと、十分な照明の確保が示されています。
バリアフリー工事は、手すり単体ではなく、歩く経路全体で考えることが大切です。
DIYは基本的におすすめしない
屋外用手すりには、人の体重が繰り返しかかります。
固定するコンクリートの厚みや強度が足りないと、アンカーごと抜けることがあります。
タイルだけに固定しても、安全な手すりにはなりません。
置くだけタイプを説明書どおりに設置する場合を除き、屋外の固定式手すりは業者へ依頼するほうが安心です。
見積もり前に準備するもの
相談するときは、次の情報があると話が早くなります。
- 設置場所全体の写真
- 階段の正面と横からの写真
- 必要な手すりのおおよその長さ
- 段数と高低差
- 手すりを使う人の状態
- 介護保険を使う予定があるか
- 手すり以外に直したい場所
写真は、手すりを付けたい部分だけでなく、玄関から道路まで入るように撮影します。
業者は、柱を立てる場所、作業スペース、床の材質、段差全体を見て施工方法を考えるためです。
まとめ|手すりだけか、玄関まわり全体かで依頼先を決める
屋外用手すりの費用は、7万~20万円ほどが一つの目安です。
既存の階段に手すりだけを後付けするなら、エクスショップのような単体工事に強いサービスが分かりやすいでしょう。
階段、スロープ、床、照明まで直すなら、ガーデンプラスや地元の外構業者が向いています。
室内を含むバリアフリー工事や介護保険の手続きまで任せたい場合は、介護リフォームに慣れた会社が安心です。
穴を開けられない場合は、置くだけタイプも選択肢になります。
ただし、長い坂道や転落のおそれがある場所では、固定式の手すりや転落防止柵を検討してください。
大切なのは、一番安い依頼先を探すことではありません。
「手すりだけで安全になるのか」
「階段や床も直したほうがよいのか」
この2点を整理すると、依頼先を選びやすくなります。
手すりだけを検討している人は、まずエクスショップで商品と工事費の目安を確認してみましょう。
玄関まわり全体に不安がある人は、ガーデンプラスなどの外構リフォームで現地調査を依頼するのが確実です。
また、外構を検討中の方は、「エクステンシル、外構のお悩み相談室」をぜひ活用してみてください。
外構で後悔する人の多くは打合せ前の準備不足が原因です。
外構の進め方やポイントをプロの視点でアドバイスしています。
【無料配布】外構で後悔したくない方へ
外構の進め方・業者選び・契約前の確認まで
プロ視点でまとめたチェックリストを
LINE登録者限定で配布しています。
□何から始めればいいか分かる
□業者選びで失敗しにくくなる
□打合せ前の準備ができる
EXTENCIL編集部が自信をもっておすすめする、保存版の外構計画チェックリストです。
\LINE公式アカウント登録で無料受け取り/
▼無料特典を今すぐダウンロード▼
※スマホで保存・印刷して使えるチェックリストです。
気になることはそのまま相談OK!